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「でも……っ」
戸惑ったわたしの手に、悠馬さんの指が絡む。
「豪華食事付き。はい、文句言わない」
悪戯っ子みたいな表情をして言うから、また可笑しくなった。
「へんな誘い方」
「一緒に…… 来て頂けますか？」
わざとらしく真顔で言うから、余計に可笑しくなって笑った。
「それもへんだわ、悠馬さん」
沈みきっていた心に、優しく風が吹き込んで来る。
「ついておいで、莉緒」
指がギュッと握られて、わたしの手を引く悠馬さんと並んで歩いた。
最初から、悠馬さんとこうして会えていたら。そうしたら、全部違っていたのに。
思い出されるのは、あの日の貴方で、だけど貴方じゃない別の人。
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