第4章

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季節は春めいてきたが、まだ夜は肌寒く私と西村さんは裸で羽根布団の中にくるまっていた。 彼は仕事が忙しく2週間に1度位しか会えなかったが私にはちょうどいいペース。 関係は上手く行っていた。 ふと私のスマホの画面が光る。ラインの着信だ。見ると友達の亜子からだった。 適当に返信しようとすると西村さんが画面を覗いた。 「誰?」 「女友達だよ。」 「ふーん、ちょっと貸して。」 えっ?待って?ちょっ、なんで私のスマホで私の友達にラインしてるの? 「えっ?えっ?なんて送るの?」 「今から会えないかって…」 「えっ?だってもう11時過ぎてるよ?」 「送信っと。もう送った。」 えーーーっ!!信じられない 「誰が亜子と会うの?」 「ん?君と俺だよ。」 …なんの為に会うのかわからない。純粋に私の友達に彼氏として会いたかったのか、亜子に興味があるのか、どっちなんだろう。 ともかく夜遅いから亜子も断るだろう。 程なく亜子からの返信が来た。『了解』 えーーーーーー! デニーズに着くと亜子はもう席に座っていた。 2人を紹介して席につく。 親友の亜子は美人で気が強く、気に入らない人にはそれなりの態度で接するのでハラハラしたが2人は初対面とは思えないくらい普通に話していた。 さっきまで裸で抱き合っていたのに、この光景なんなんだろう…。
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