第4章

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亜子は西村さんの事はタイプではないと思う。 だけど西村さんは…? 「俺ちょっとトイレ」 彼が席を立った時私は亜子に言った。 「もし西村さんが言い寄ってきても無視してね。」 亜子は唖然としながら言う。 「めいのそんなお願い初めて聞いた。」 そして続けて話す。 「だいぶ好きみたいだけどね、あの人はやめときな。絶対クズだからね。絶対別れた方がいいよ。そもそも、ああいうのタイプじゃなかったじゃん。元彼がトラウマで全然違うタイプ選ぶのはわかるけどさー、無駄打ちはやめとけってあれほどぐちぐちぐちぐちぐちぐちぐちぐち」 確かに見た目チャラいけど仕事は真面目だし、初対面の亜子に何が分かるんだろう。 反論しようと思ったが西村さんが戻ってきたので女二人は何事も無かったように別の会話を始めた。 以降、亜子の中で西村さんの呼び名は『クズ村』になる。
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