05 レイドボス暴走

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05 レイドボス暴走

―地下研究室跡― 「02…君は以前、私の命令通りに動かなかったことを覚えてますか。」 『……』 「…そうですか。ならば君にチャンスを与えましょう。」 『……!?』 02の目の前には未完成のレイドボスのボディが置かれていた。 「君には実験台になってもらいますよ、02。何せ君はこのゲームを盛り上げるキャラの一人に過ぎないのだから…」 02はマスターの部下たちに取り押さえられ、真っ黒なカプセルの中に入れられた。 『………!!!!!』 「クフフフ…一ノ瀬新太よ…ブロークに一太刀浴びせれたからといって、図に乗るのはまだ早いですよ。」 01はその光景を影から見ていたが、気に食わず舌打ちを小さくしてその場を去った。 ―翌朝・2-E教室― この学校では、毎年5月になると抜き打ちテストが行われるんだ。GWで遊び通した学生諸君を地獄に叩き落とそうとしてる学校側の嫌~なイベントのひとつなんだ。 「頼むよ新太!お前のその頭脳を半分オレに分けてくれぇ!」 「えぇ…オレだって、好きで頭良い訳じゃないしなぁ…」 「それこそ香織の野郎に教えてもらえや。悪いが、俺ら二人はクレイジーなんでお前じゃ話になんないオチだぜ?」 「たっ、確かに香織さんは活発的で優しいけどさぁ…それだから近づけないんだよ。」 「ねぇ、一ノ瀬くん…ちょっといいかな?」 なんていいタイミングだ!…ってことがバレたら面倒なので、あえて言わないでおこう。 「どしたの、三樹?オレになんか用?なんならこの(バカ)も連れてくよ。」 「おお新太さんよぉ…バカって言い方ねぇだろ?せめてそこは〈天下御免のクレイジーバーサーカー〉だろ?」 単純にバカ呼ばわりされたくないの全面に押すな。かえってバレてるよ。 「…ええっと、二人ともに用があるの…」 「というわけだ、せいぜい頑張りなよ!」 「ああっ、ちょっと…蓮、新太…うっ、裏切り者ぉぉぉ!」 悪く思わないでくれよ…こっちにはこっちで秘密事があるんでな。 こうして、新太と蓮、三樹は屋上の方へと急いだ。
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