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「そんなに…知りたいというの。不死の呪いの、秘密を…」
「ええ、是非」
「それなら…教えてやる!」
ーーそしてお前も呪われろ!
黒い感情が、私の心を支配する。
「ポルポラ!!!」
突然響いた凛とした声に、心に渦巻いていた闇が晴れていく。ドレイクが叫んだのだ。
「ポルポラ。俺の隣にいたポルポラは、いつも賢く、美しく、そして気高かった」
「黙らせろ」
もう少しで不死の秘密を聞き出せそうだったのにと苛立ったのか、男は舌打ちをした。唐突に何かを語り始めたドレイクは、男の部下に激しく打たれた。
しかしドレイクは唸りながらも、語りをやめなかった。
「呪いの秘密を話せば、この下衆野郎は絶対にやるだろう。例えどれだけの犠牲を払おうとも。だから…言ったら駄目だ」
「でも…ドレイクが助かるなら、私はーー」
「いいや、ポルポラは分かっているはずだ」
そう、私も本当は、分かっているーー
「俺はもう、元に戻れない、だろ?」
「…」
そうだ。混ぜた物は、元に戻せない。
「だから、さ。
もう終わりにしよう」
ああ、私は愚かだ。それをドレイク自身に、言わせてしまうだなんて。
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