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それからは私と秋ちゃんの側には
いつも桜ちゃんが居た。
「小夏ちゃーんこれあげる」
『えっ、ありがとー!!何ー?」
受け取って広げると
『!?パン…ツ??』
「そう。秋斗のパンツ!小夏ちゃんのために朝コッソリ盗んできた」
口もとを手で隠し小声で言う彼に、
後ろから
バチーーン!!
秋ちゃんが丸めた雑誌で桜ちゃんを叩いた。
そして私が持ってたパンツを
急いで取り上げた。
「お前、マジで!!」
「小夏ちゃん喜ぶかなーと思って。もうすぐホワイトデーだし」
「お前もう二度とうち来んな」
「えーーん小夏ちゃん秋斗が怒るぅー」
結構本気で怒る秋ちゃんを横目に、
泣き真似をしながら手を広げて
私に抱きつこうとする桜ちゃんを、
秋ちゃんがフードを掴んで引き離す。
そんな二人のやりとりも、
そこに自分がいれることも…
それが当たり前になってて…
毎日が本当に、本当に楽しかった。
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