離さないよ、諦めて side遥翔

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いつものように帰社後に新月とクライアント先から依頼されたシステムとソフトウェアの設計と構築をしていたら、不機嫌そうな新月が不満を漏らした。 「神PM、わたし、神PMから今まで色々と仕事を教わりました。そろそろ、普通にSEとして独立したいです」 最近、新月に対して、紳士的に神対応していたつもりに言われて、意味がわからない。 「へえ、新月は独立したいんだ。俺と手がける仕事の方が難易度が高いからやりがいあると思うけど、なにが不満?」 なるべく穏やかに新月に問いかける。 本心は、絶対零度で2度とそんな口がきけないよう脅したいがそれで嫌われたら元の子も無い。 「出勤時と退社時に女子からわたしが神PMと付き合ってると勘違いされて陰口を言われるのが嫌なんですよ。 わたし、神PM、ありえないですよね? 神PM、以前はわたしを社畜女って扱いしてたんですよ? わたしも鬼みたいにいびられてきたので、神PMとお付き合いするなんて、恐れ多くて無理です」
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