大好きな友達との再会

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通勤着で愛着してるレッセパッセやアプワイザーリッシェの清純系の装いと違い、ジーンズのショートパンツとダボっとした白いプリントTシャツは、子供っぽいかもしれない。 でも、本来のわたしは、このカジュアルな感じの装いが好き。 ふわふわの茶色いゆるゆる天パを高い位置でおだんごにする。 邪魔な髪が落ちてこないからラク。 この格好で外出しても決しておかしくないと思う。 「凛子って、26歳だよな?さすがにこの格好は25歳以上はマズイだろ」 確かに、歳を言われると辛い…。 大学時代は、ほぼこんな感じのファッションで4年間過ごした。 就職をしてからは、仕事ができる才女な同僚の鳴瀬美咲ちゃんにファッションについて教えて貰った。 彼女がよく着ている服のブランドを聞いたら教えてくれて、一緒に買いに行ったりしてやっとわたしの中でオフィスレディルックができあがった。 同じような装いをしていても彼女ほど仕事ができないわたし。 わたしが東京に出向する前に、美咲ちゃんは行方不明になった。 郵便で退職届が届き、彼女は実家から無言で出て行ったらしい。 噂で聞いたのは、実は美咲ちゃんが白鳥会長の孫で、鳩池建設の御曹司と結婚させられそうになり、付き合ってる彼と逃走したという話。 社内で1番仲が良かった友達だと思ってたのに、美咲ちゃんから、何も相談とか受けてなくて、いきなりの事で、ショックだった。
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