結婚してくれと言われても困ります

大好きな友達との再会

「初めまして、鳴瀬美咲です。先月まで白鳥インテリアコーポレーションで凛子ちゃんと同じインテリアプランナーとして内装デザインをしてました」

美咲ちゃんが丁寧に大島蓮社長に挨拶をした。

「初めまして、大島蓮です。凛子に相手にされていませんが、これから時間をかけて関係を築いて、夫婦になれたらと願ってます。」

大島蓮社長も丁寧に美咲ちゃんに挨拶を返した。

「美咲ちゃん、今、どこに住んでるの？」

ふと気になり、聞いてみた。

美咲ちゃんは大島蓮社長から目を離し、わたしの方を向いた。

「今日、東京に出てきたの。それで、賃貸マンションは決まったんだけど、まだ荷物が届いてなくて、それで、彼との想い出が詰まってる、みなとみらい21に来てみたの。偶然で、凛子ちゃんに会えて嬉しかった」

「凛子ちゃん、東京にいるんだ！！じゃ、時々会って、ご飯を食べに行ったりしようよ」

「そうだね。嬉しい。大島さんを待たせたら申し訳ないから、またね」

美咲ちゃんはそういうと、大島蓮社長の方を向いてお辞儀をして、美術館の奥に入って行った。