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わたしがなかなか社長室に入らないから、大島蓮社長によって、手首を引っ張られ、社長室の中に連れ込まれた。
そして、応接セットまで連れて行かれ、高そうなソファーに座らされる。
そして、机の上には、契約書が…。
仕事上の契約書ではない。
結婚届が置かれていた…。
顔が引きつるわたし。
昨日の話から、大切な商談には違いない、大島蓮社長にとっては。
「名前を記入して頂けますか?」
「お断りします…」
いきなり記入しろと言われて、はい、と従えるはずはない。
「じゃ、誰かに代筆させて出す。あなたの戸籍謄本はもう取り寄せましたから」
どうやって、わたしの戸籍謄本を入手したのか、恐ろしくなる。
「身分証明書のコピーさえあれば郵便で取り寄せれる。あなたの運転免許証と健康保険証のコピーを事前に頂いてたので使わせて貰いました」
出向先の会社に、なんで運転免許証と健康保険証のコピーを事前に提出しないといけないのか不思議に思ってた。
まさか、こんな使い道をするためとは思ってなかった。
「社長がされてる事、犯罪ではないですか?」
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