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突撃デートは困ります
任されたホテルは、大手ホテルが新しく建設していく格安温泉観光ホテルで、なんでも食事を配膳からバイキングにし、全部屋ベッドにする事で人件費を大まかに削り、宿泊費を朝夕食事代込みで1人1泊1万円にするとかで、建築費に関して予算がかなり少ないらしく、内装関しては無謀な金額を提示してきた。
どう考えても雀の涙ほどしか利益がでない
内装を全て白鳥インテリアコーポレーションに任せる事と、これから全国的に同じようなホテルを建築していく確約があるらしく、一棟だけでみたら利益があまりでなくても、長い目で見ればかなりの収益になると大島建設の内装インテリア課長から説明を受けた。
白鳥インテリアコーポレーションの幹部に利益率をどうするか検討して頂くため、その旨をメールで連絡をし、自社のカタログを見つつ、連絡を待った。
在庫処分で倉庫で化石化している壁紙などを活用すればなんとかなりそうかなと、部屋の広さと部屋数を調べて、図面を見て、必要な面積を計算していく。
どう考えても、予算内に収まりそうにない気がして、ため息が出た。
下請け会社泣かせだ。
うちの上層部も、バカではない。
この仕事を辞退する方向に、現在検討しているかもしれない。
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