思春期の90%は勘違いによって構成されています

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ネタ合わせって、一体何をするんだろう。 一週間後、再び夜の『てっぺん公園』に呼び出された俺は、若干の困惑を抱いてあの急坂を登っていた。 「何か準備してったほうがいいか?」 「いらねぇ。あ、ゲームだけ持ってこい。」 そうトオルに言われて、とりあえず家にある携帯ゲーム機と二人で遊べそうなゲームソフトを何個か持ってきた。言い出しっぺのあいつがそう指定したのに俺が要らぬ心配をするのも可笑しな話だ。 今回も、トオルは5分遅れでやってきた。 「やっぱあの坂キツイな。エスカレーターつけてくんねぇかな。」 「どういう税金の使い方だよ。」 そう無駄口を叩きながら、さぁ練習開始と相成るかと思いきや、それから1時間以上もずっとそんな調子でくっちゃべっていた。そして、ようやくトオルが重い腰を上げた、と思ったら、 「ゲーム、何持ってきた?」 とまあこんな始末である。 結局その日はお笑いらしいことは一切せず、分かったことといえばトオルがめちゃくちゃスマブラが上手いことくらいだった。 初日だしこんなもんか、と自分に言い聞かせながらトオルと別れた。若干の拍子抜け感は否めないが、元はといえばトオルが持ってきた話だ。あいつに任せていればきっと大丈夫だろう。 それから週2、3回のペースでてっぺん公園に集まるようになった。とはいえ特に何をするというわけでもなく、マナカナの見分け方について話したり、60過ぎてからタバコを吸い始めたというイカれたトオルのバアちゃんの話を聞いたり、ヤンママが息子の襟足を伸ばしがちなのは何故かについて議論したりして、その後スマブラやらマリオカートやらをやって帰るというだけの会を開いていたら、夏休みが終わっていた。 なんだかんだ楽しいが、さすがに心配になってきた。
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