episode 1. 愛しい人と、満たされた朝を

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「…………ん」 ベッドの上で、うっすらと瞼を開けた。 布団が少し剥がれていることに気がついて、もぞもぞと潜り込む。 あれ……私、いつパジャマ着たんだろ……? 寝起きの働かない頭でそんなことを考えながら、私は、すぐ隣のぬくもりに身体を(うず)めた。 ふふ、あったかい……。 見上げた先には、静かな寝息を繰り返す端正な横顔。 ――私の、愛しい人。
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