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「小野寺さんは、まだ寝ててもいいですよ……?」
「お前だってまだ早いだろ」
「そうだけど……」
「じゃ、あと15分」
小野寺さんは、片眉を上げて私に同意を求めてくる。
「うん」
私は思わず頬を緩めて、再び小野寺さんのぬくもりに身体を預けた。
「美沙緒」
「ん?」
名前を呼ばれて顔を上げると、唇に触れるだけのキス。
「はぁ。今日休みだったらいいのに」
「小野寺さん、この間も同じこと言ってた」
「そーだっけ? つーか、“小野寺さん”じゃなくて……」
「……“侑”」
「いい加減慣れろよ」
クスクスと笑い合いながら、私達は何度も軽いキスを繰り返した。
この時間が、たまらなく心地いい。
一緒に暮らしはじめて3ヶ月――
同じベッドで朝を迎える幸せを改めて噛みしめる……。
そんな、満たされた時間。
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