episode 1. 愛しい人と、満たされた朝を

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「小野寺さんは、まだ寝ててもいいですよ……?」 「お前だってまだ早いだろ」 「そうだけど……」 「じゃ、あと15分」 小野寺さんは、片眉を上げて私に同意を求めてくる。 「うん」 私は思わず頬を緩めて、再び小野寺さんのぬくもりに身体を預けた。 「美沙緒(みさお)」 「ん?」 名前を呼ばれて顔を上げると、唇に触れるだけのキス。 「はぁ。今日休みだったらいいのに」 「小野寺さん、この間も同じこと言ってた」 「そーだっけ? つーか、“小野寺さん”じゃなくて……」 「……“(たすく)”」 「いい加減慣れろよ」 クスクスと笑い合いながら、私達は何度も軽いキスを繰り返した。 この時間が、たまらなく心地いい。 一緒に暮らしはじめて3ヶ月―― 同じベッドで朝を迎える幸せを改めて噛みしめる……。 そんな、満たされた時間。
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