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やがて、また雲ゆきが怪しくなってきて、雨が降り出した。
ものすごい豪雨となり、ワイパーも利かないくらい酷い降りとなった。
雷鳴が車内まで聞こえ、何回も何回もストロボのような閃光が、繰り返された。
路面は川のようになり、車体を持って行きそうな激しさがあった。
ミツオは、我慢できずブレーキを踏んだが、なかなか利かなかった。
「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ」
片側が山っぽい所に来ると、落石のため反対車線まで土砂が占めていた。
彼は恐怖を覚えたが、とにかく乗り越えた。
その直後、前方の暗闇からコウモリの群れが襲いかかってきたので、彼は思わずハンドルを切った。
「ワーオ!」
車は崖を滑り降り、ようやく停止した。
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