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よその子は、大きくなるのが早いですね。
何の話かと言いますと、先日生まれたツバメのヒナのことです。気がつくと、5羽がギッチギチで巣に入っていました。「増築した方がいいんじゃない?」と思うほど、窮屈そうに。
それから数日後の昼間。ふと巣に誰もいないことに気づきました。どうやら飛ぶ練習をしに行った模様です。夜は相変わらず、5羽のヒナ(元)と親鳥たちがギッチギチで眠っていましたが。
そんな日が何日か続いた後、旅立ちの日がやってきました。すっかり夜も更けてしまったというのに、巣は依然として空っぽのまま。
ああ。行ってしまったんだな。
誰もいない巣を眺めて、ナナシはため息をつきました。毎年のことながら、この瞬間は物悲しい気持ちになります。
旅立つものを見送るのは、やっぱり切ないものです。それが、前向きな別れだったとしても、残されるものは、複雑な気分なのです。
サヨナラを言うことなく去った彼らと、来年の春にまた会えることを願って。
【旅立ちは、サヨナラを告げることなく。】
2019/06/06
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