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お遊戯会、というよりは、ただ親と一緒に遊ぶだけ。
10時から12時まで、ただ、めいっぱい親と一緒に遊ぶだけ。
今まで百が子どもたちに教えてきた遊びを親と一緒にするだけ。
百が録音した1人1人の成長記録を聞きながら。
五十音順に。
BGMのように。
けど、体育館内の人全員に届くように。
お遊戯会が終わったら、百は今までやってきた遊び、歌、そしてその子の好きなこと、成長などを細かく書いた便箋2通ほどの手紙を1人1人に送った。
その場で開けた親は泣き、感謝し、子どもは誇らしげな笑顔を浮かべていた。
充分だった。
百は、やり切ったのだ。
そして最後に。
こう言った。
「私は、100人分の命を守れてましたか?」
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