1人が本棚に入れています
本棚に追加
辻の悩み
「難しい顔してるわね」
笑いながら話しかけてきた女は俺の友人である田中の想い人、鈴木だ。
昨日、俺は田中から彼女と懇意になる為にはどうしたら良いかと相談を受けたのだが、どうするべきか…。
鈴木とは以前から時々職場以外でも2人で会っていた。
何回かプライベートで鈴木と会っているうちに、彼女にはどうやら心に決めた奴がいるであろうことを察した。
彼女は俺といる時、基本的に携帯を触らないのだが稀にLINEを送ってもいいかと断りを入れてくることがある。
もちろん毎回快く承諾しているのだが、そのLINEを打っている時の彼女は必ずと言っていいほど慈愛に満ちた表情をしているのだ。
これは男だろう。
そしてその相手は田中ではない。
何故ならアイツが「鈴木さんのLINE欲しい!!」と以前からずっと、そして昨日も喚いていたからだ。
「どうしたものかな」
俺はそのまま鈴木と寝た。最高の気分だった。
最初のコメントを投稿しよう!