古びた社

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ところどころ崩れかけている石段を登ると、鬱蒼とした木々に囲まれた古めかしい社が姿を現した。 「これだ・・・」 さっきノリヒロが語ったこの村の心霊スポット。 とても簡素な造りの社だが、確かに独特の雰囲気が漂っている。 いつの時代のものだろうか。 「何か見える?」 ノリヒロはユリコに尋ねた。 「うん。ここ、いるよ・・・」 ユリコは女性にしては低い声でぼそりと答える。 「よし、じゃあ早速撮影始めよう」 ユリコの言葉をまるで気にしないかのようにタクマが社に近づく。
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