古びた社

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開かない事に苛立ったように、タクマは観音開きの扉の片方に足を掛けて思いっきり引っ張った。 めき、と嫌な音がして扉は一気に開いた。 リンカが小さく悲鳴をあげる。 「よーし、やっと開いたよ」 嬉しそうに言うとタクマは真っ黒な社の中にずかずかと入っていった。 「おお~、こうなってんだ・・・」 しばらく暗い社の中からタクマが動き回る足音が聞こえていた。 だが、突然ぴたりと静かになった。
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