雷鳴

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雷鳴は断続的に鳴り響き、無人の村の澱んだ空気を震わせる。 「おい雨降る前に早く車に戻ろう」 4人は小走りにトンネルへと向かう。 突然、周囲が真っ白になるほどの光と鋭く切り裂くような爆音が響いた。 落雷だ。 「きゃああ!」 リンカは頭を抱えてその場にしゃがみ込んだ。 「やばい、真上だ!とりあえず近くの建物に入ろう」 タクマとノリヒロは急いで周囲を見渡し、落雷から身を隠せそうな場所を探している。 ところが。 ユリコが少し離れた所からぼそりと呟いた。 「ねえ、人柱の作り方知ってる?」
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