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ユリコが悲鳴をあげて怯む。
もう一度思い切り殴りつけるとユリコの長い黒髪が、ずるりと地面に滑り落ちた。
「男！？」
黒髪の下から短髪の頭が出てきた。
長い髪はカツラだ。
ユリコは頭を抑えて悶絶している。
リンカは這ってその場から逃げようとする。
その時、スマホにメッセージが届いた。
アヤからだ。
『なんか構内に挙動不審の男が出没するって大学から注意喚起があって、そのユリコって子と男の顔写真が似てるんだけど』
写真が添付されていて、それを開くと画質の悪い男の写真が表示される。
リンカは目を瞠った。
「こいつだ！」
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