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「はあー?──は、な、せっ!」 「ダメだって言ってるのに」  そんな事されたら力づくで抱きしめちゃうよ。  ジタバタしたって無駄でしょ?こんな体勢じゃ大した力は出ないもんね。  女の子にはこんな乱暴できないもんな。反応も新鮮でなんかゾクゾクしてきた。 「痛…っ。お前、なんかハァハァしてて怖い」 「お前が手の中でもがく小動物みたいで、気持ち良くなってきちゃったんだよ」 「余計怖くなるから理由言うな」  まだ逃げようとしてる。  ちょっと心ゆくまで抱きしめさせてくれたら、満足するのにさあ。 「大人しくしてよ」  せっかく抱き心地いいのに。 「オレ嫌がってるだろ?本当おまえ自分勝手な奴だな」 「なに地雷踏み抜きに来てんの」  さっき愚痴っただろ。フラれた理由がそれだって。 「あんたみたいな自分勝手なやつが本命だと思ったの?」とか信じられないこと言われたって。 「あ──ゴメン」  皮肉って訳じゃないんだね。  まあ春真はそんなイヤミ言わないか。 「別に怒ってないよ」
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