彼女の日常 2-1

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 ――そして 「七十歳、男性。他者を傷付ける発言を簡単に発する者。自分が満足出来れば、それで 良いと思う心があるように感じる。評価は黒」  手帳をつまらなそうに開いた神月空は先程の感情が嘘のように無感情にペンで、ある 写真が一枚張られたページに文字を書き連ねる。 「死んだ時が楽しみね」  パタンと表紙を閉じた神月空はクスっと笑って手帳を消した。  そして、レジにお客である人物が来たら楽しげに笑みを浮かべる表情をパッと変えて 愛想が良いだけの笑みに変えるのだった。
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