1人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
彼女の日常 3-1
あれから何年経ったのだろうか。
私が興味本位で明るく、家族も待っているであろう天国へは向かわずに
地、人間の世へと行ける道筋に行こうとした時に神に引き留められて死神
へと誘われた日から。
「死神って本当に実在してたんだなぁ」
死神、それは人間を監視して評価を付ける者達。生前にどんな生活をして、
他者へどのような反応を取っているのか記す役割の存在。仕事は短期で観測
した中で百人地獄逝きになったら終わりらしい何でか分からないけれど。最後
には頑張ったで賞的な感じで願いを叶えてくれるみたい。
「けど……別に願いと言っても時に欲しいものはないかな」
転生、そして天国に行って家族と一緒にゆったりと過ごす。それも考えはした
けれど……死神になった今では天国に行くのも、地獄に遊びに行くのも自由なの
よねと、神月空は品物を補充したりと作業しながらクスッと笑いを零した。
最初のコメントを投稿しよう!