100匹くらいのありんこ

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ある晴れた日のことです。 100匹くらいのありんこは、 遠くの街までお出かけすることにしました。 山を越え、 谷を越え。 森を進み、 野原を抜け。 100匹くらいのありんこは、 ぞろぞろぞろぞろ、 歩いていくのでした。 そして。 雨を避け、 夜を越したころ。 100匹くらいのありんこの目の前に、 大きな池が見えてきました。 100匹くらいのありんこは、 ほっとしました。 この池を渡れば、 もう街に着くのです。 100匹くらいのありんこは、 一緒に泳いでわたりました。 ぷかぷかぷかぷか浮きながら、 なんとか泳いでわたります。 ついに向こうの岸までついた100匹くらいのありんこは、 みんなで街に到着しました。 100匹くらいのありんこは、 みんなで街に来られたので、 みんなみんな大喜びでした。 1匹のありんこは、 池に取り残されてしまいます。 泳ぐことが苦手な1匹のありんこは、 もがけばもがくほど沈んでゆきます。 でも、 1匹のありんこが池に深く沈んで行くことを、 100匹くらいのありんこは知らないのでした。 ――おわり。
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