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どうやら生を受けたその日からモブ役が決定したらしい。
なぜなら名前は【藻部・出酢夜】。キラキラどころか悪意しかない当て字。その上顔は点3つで構成されたやる気のないザコ顔だ。
モブはモブとして生きよーー。そう神に告げられた気がして自分の役割を全うすべく、イケメンが通る度に過剰なまでに騒ぐ日々。
もちろん最初からこの運命を受け入れたわけではない。
“私の人生私が主役よ!”とモブ役を抗っていた頃は、毎日学校に通っていたにもかかわらずイベント事には出番なし。
ヒロイン女子がその他モブに『修学旅行楽しかったね』という会話で初めて修学旅行がもう終わったのだと気が付いた。
そう、モブ役をこなさなければ青春を味わえないという鬼畜ルール。
思い返せば文化祭や遠足のみならず卒業式すら経験していない私。
このままでは知らぬ間に消される! と焦り自我を捨てひたすらイケメンをもてはやす役に取り組んだ。
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