私の経歴

3/3
31人が本棚に入れています
本棚に追加
/263ページ
私はどういうわけかこの中川先輩に大変かわいがられていたようで、稽古の後よく飯(たいていは牛丼)を奢ってもらっていました。 さて、そんな調子の私も緑帯くらいまでは昇級しましたが、遊びたい盛りの高校生。 だんだんと道場への足も遠のき、そのうちに空手のことなんかすっかり興味を失いました。 どこにでもよくある話、どこにもよく居るヘタレです。 それから歳月は流れ、私は平凡なサラリーマンになっていました。 20代も半ばになるとサラリーマン生活もすっかり板につき、いっぱしに彼女も出来ました。 そのままならば、私はもしかしたら彼女と結婚して子供ができて、平凡なサラリーマンの人生を歩んでいたことでしょう。 そんなある日のこと、今思えば私の人生をすっかり変えてしまった一本の電話があったのです。 それは高校生の頃に通っていた空手道場の中川先輩からのものでした。
/263ページ

最初のコメントを投稿しよう!