地の一巻

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地の一巻

初めて見る生おっぱいは、いつもモニター越しに見ていた物と違って、重力の影響を受けすぎているし、右と左のバランスは微妙だし、乳首の大きさとおっぱい全体の比率もおかしいし、で、簡単に言えば、がっかりおっぱいだったんだけど   でも 触りたい。 いや すごく触りたい。 そもそもいきなりすれ違いざまに 「胸が痛とうございます。優しそうな殿方と見受けられます。ちょっと見ていただけますでしょうか」  などと言いながら、僕の手を引いて街道を囲む深い森の中に連れて行くって 確実に、間違い無く、100%、怪しい。 くの一なのは分かり切ってる。 でも、これこそくの一の忍術に違いなくて、僕はフラフラと森の中へと付いて来てしまった。 女は大きな木の幹に寄りかかって座ると、いきなり着物の前を開き、惜しげも無く、そのがっかりおっぱいを白日の下に晒した。 がっかり、とは言っても、おっぱいはおっぱい。 揉みたいに決まってる。 罠と知りつつ、って言うか、罠だと意識する間も無く、むしろ罠であっても、僕は、がっかりおっぱいに向かって両手を伸ばした。  このまま冒頭からのおっぱい連呼は人格を疑われそうだし、なんでこんな状況に陥ってるのか、一旦時間を戻して、わかりやすく、自己紹介から始めよう。 僕の名前は、甲賀祐。 コウガタスクと読む。 仕事は、やってる。 何をやってるかは、自己紹介においてはさして重要じゃない。 と言うか 自分を構成する要素の中ではごくごく些細な要素だ。 と言うか まあ、はっきり言うと不定期のアルバイトだ。 それについては、ぐだぐだと言いわけしたりはしない。 すでに言い訳がましいことを言ってるが、取り敢えず、仕事のことなど言い出さなければ良かった。 とにかく話を進めよう。 年齢は、26歳。 若いと言えば、若い。 仕事の事を考えると、やばいと言えばやばい。 いや、だから仕事のことはもういい。 若いと言えば、若い。 女性経験の事を考えると、 確実にやばい。 女性経験の事はさして重要じゃなくて、 いやいや、すごく重要なんだけど、 世の中の女性にとって僕はまったく重要じゃなく、 いやいやいや、それにいてぐだぐだと言いわけしたりはすごくしたかったり、  有体に言えば、 つまり一度でいいから おっぱいを揉みたい。
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