4人が本棚に入れています
本棚に追加
/54ページ
地の一巻
初めて見る生おっぱいは、いつもモニター越しに見ていた物と違って、重力の影響を受けすぎているし、右と左のバランスは微妙だし、乳首の大きさとおっぱい全体の比率もおかしいし、で、簡単に言えば、がっかりおっぱいだったんだけど
でも
触りたい。
いや
すごく触りたい。
そもそもいきなりすれ違いざまに
「胸が痛とうございます。優しそうな殿方と見受けられます。ちょっと見ていただけますでしょうか」
などと言いながら、僕の手を引いて街道を囲む深い森の中に連れて行くって
確実に、間違い無く、100%、怪しい。
くの一なのは分かり切ってる。
でも、これこそくの一の忍術に違いなくて、僕はフラフラと森の中へと付いて来てしまった。
女は大きな木の幹に寄りかかって座ると、いきなり着物の前を開き、惜しげも無く、そのがっかりおっぱいを白日の下に晒した。
がっかり、とは言っても、おっぱいはおっぱい。
揉みたいに決まってる。
罠と知りつつ、って言うか、罠だと意識する間も無く、むしろ罠であっても、僕は、がっかりおっぱいに向かって両手を伸ばした。
このまま冒頭からのおっぱい連呼は人格を疑われそうだし、なんでこんな状況に陥ってるのか、一旦時間を戻して、わかりやすく、自己紹介から始めよう。
僕の名前は、甲賀祐。
コウガタスクと読む。
仕事は、やってる。
何をやってるかは、自己紹介においてはさして重要じゃない。
と言うか
自分を構成する要素の中ではごくごく些細な要素だ。
と言うか
まあ、はっきり言うと不定期のアルバイトだ。
それについては、ぐだぐだと言いわけしたりはしない。
すでに言い訳がましいことを言ってるが、取り敢えず、仕事のことなど言い出さなければ良かった。
とにかく話を進めよう。
年齢は、26歳。
若いと言えば、若い。
仕事の事を考えると、やばいと言えばやばい。
いや、だから仕事のことはもういい。
若いと言えば、若い。
女性経験の事を考えると、
確実にやばい。
女性経験の事はさして重要じゃなくて、
いやいや、すごく重要なんだけど、
世の中の女性にとって僕はまったく重要じゃなく、
いやいやいや、それにいてぐだぐだと言いわけしたりはすごくしたかったり、
有体に言えば、
つまり一度でいいから
おっぱいを揉みたい。
最初のコメントを投稿しよう!