100本の愛

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 今日は、一本目の金額を貯金箱に入れる日。あの頃と同じ。だけど一つだけ違って、一緒に入れようって約束したじゃないか。百日後の百本の薔薇を二人で、想像したじゃないか。  トモカズは目頭を熱くする。  ユキコの丁寧に組まれた手に、一粒の涙が落ちる。  菊の花に囲まれるユキコは、ただ穏やかな笑みを浮かべていた。
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