100種類ある出会い方の一つ

2/3
20人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
モモとはコンパで出逢ったが一次会の居酒屋では一言も喋ってなかった。 目の前に座ってたが、テーブルがデカくて距離があって話しかけにくかった。 店を出るとき、お会計を幹事が済ませているときに話しかけてきた。 「彼氏と別れたばかり。ショック。遊園地いこ」 みたいなことを目をとろんとさせて言ってきた。 待ち合わせの時、あった瞬間からこの子と付き合えたらいいなーと思ってたので、 いこいこ、と返事した。 2次会のカラオケでは一緒の部屋になった。 カラオケでは積極的に話しかけた。 もう一つの部屋ではもうカップリングが成立してた。 友達がインドネシア人みたいな女の子と。 カラオケも2時間そこそこに、地元近くの公園で花火をすることになった。 歩いて車の駐車しているとこまで歩く途中、ノリで別の女の子と手を繋いでいた。 居酒屋ではその子が中学の時5教科合計100点いってなくて馬鹿にしてたけど盛り上がった子。 モモはこっちを見て、少し悲しそうな目をした。手を繋ぎたそうな目で俺を見た。 俺はモモと手を繋ぐことにした。 別の子とも急に離すわけにもいかず両手で女の子二人と手を繋ぐ格好となったが、 モモがタイプの子だったので、そうしてでも繋ぎたかった。 後はもう、ノリの子との手を離すタイミングを待つだけだ。 車の場所に着いた。まず、コンビニで花火を買いに行くこととなった。 車は2台。当然、二手に分かれる。 俺は決めた。あと一人ぐらい乗れそうな車に、ノリの子を近くに誘導して乗らせた。 モモと二人、もう一台の車に乗ることに成功した。 少しして、後につけて車を運転していた友達が、 3列目の俺らを見て『カップリング成立!!』と親指を立てて上に掲げている リアクションが見えて、嬉しかった。 まだずっと、手は握ったままだった。 花火もそこそこに、みんな適当にベンチに腰かけて喋ったり、ふざけあったり、サッカーしたり しだした。 俺はモモと二人で少し離れた木のアスレチックに腰を下ろし、もっといろいろ聞きたいことなどを 語り合った。 もっと近くでみると、可愛らしかった。 「いっぱい飲んだ―」といいながらさらに缶酎ハイを飲んでいた。 それから解散になって、モモの家と方向が一緒だったので自転車で送った。 また明日会う約束をした。 八月下旬のことだった。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!