プロローグ

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 私の人生にはいつも隣に君がいた。いつからだろう、人と上手く付き合えなくなったのは。  そんな私に君だけはそのまんまの私でいいよって言ってくれた。変わらなくていい。そのまんまの私を好きになってくれる人が現れるからと。  君はいつも私が欲しい言葉をくれたね。誰よりも綺麗な瞳でそして優しくも強い言葉に私がどれだけ励まされてきただろう。  そんな君と出会えたことは私の人生で一番の幸せだった。そしてそれは永遠に変わることのない物だと私は信じて疑わなかった。  今なら分かるよ。あの出会いは必然で、そのおかげで今の私があることが。  私は変わっていないのに、変わったのは周りなのに。それでもそれを嬉しいと喜んでくれる君がいるから。だから私は私でいられるの。  だからお願い。これからも私の隣にいて。その素敵な目で見つめながら、私の欲しい言葉を話して。  それだけが私の願い――――。それだけしか私は願わない。
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