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食器は全部洗って食器棚に入れたし、服もクローゼットやタンスにしまった。
パソコンはノートパソコンだから、そんなに困らないし。
そう言えば、万琴さんもパソコン持ってたな。
いつも家にいるのは、パソコンで仕事してたのか…想像しにくいけど、生活費は折半だったから仕事はしてるとは思ってたけど。
ほぼ荷物は片付いたので、部屋でホッと一息ついていると、万琴さんが湯気の立つ湯呑みを二つお盆に乗せて部屋に入ってきた。
「お疲れ様。お茶淹れたから、ちょっと休憩しない?」
「ありがとうございます。片付けはほとんど終わったので大丈夫ですよ。細々した片付けは追々やっていくので」
「うん分かった」
熱々のお茶を火傷しないように、少しずつ飲む。
前に会社で熱々のお茶を飲んで火傷したことがあって、それからは注意して飲むようにしている。
二人とも無言でお茶を啜る音だけ部屋に響く。
こういう静かな感じもいいもんだと最近は思えるようになった。
前は沈黙が耐えられなかったんだよな…子供と変わんねーだろ。
お茶でほっこりするはずが、今言うべきかどうかで頭も胸も大荒れで、お茶の味もよく分からないくらい、実は緊張していた。
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