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笑いのツボを探して征く千日。
…――やっと閻魔大王(妻)が死んだ。
長かった、本当に。
俺を、ずっと苦しめ続けていた閻魔大王が、遂に死んだのだッ!
俺は、ほくそ笑む。
昨日、コンビニでプリンを二つ買った。念には念を入れ、二つ買っておいて正解だった。どうせ妻という閻魔大王にプリンを食われるからと二つ買っておいたのだ。言うまでもないが、二つ買っておけば一つは残すなんて陳腐な計算をしたわけではないぞ。
もっともっと深い計算がそこには在った。
二つの内、一つだけ猛毒なボツリヌス菌を仕込んでおいたのだ。
食い意地の張った閻魔は二つとも食うと判断しての作戦である。
いわゆるD-DAY。
無論、閻魔が食べなかったら毒入りの一つは廃棄して、残り一つを食べる算段でだ。
だから二つなわけだ。
そしてやつが食った。
プリンを。
ボツリヌス菌を……。
思えば妻は結婚当初から閻魔野郎(※女郎か)であったのだ。夕食後の楽しみにとっておいたメロンをぺろんと食べられたり、また雨の日に外出しようと傘を準備しておいたら、カラカラと笑いつつ準備しておいた傘とさして遊びに行きやがった。
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