第一章 絶望と出会い

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今は私のバイト代とお父さんが『悠太くんだけに負担を掛けるんじゃない』と送ってくれるお金だけで生活している。 でも…二人で暮らすには仕送りも微々たるもので、バイト代を捻出するために大学にもほとんど通えていない状況だ。 「悠太…一回さ、ちゃんと話をしようよ…」 「あ?」 「このまま、こんな状況じゃ一緒に居たくないよ…」 「それは…俺と別れたいってこと……?」 「………うん」 「本気で言ってんの?」 「本気だよ…もう…悠太と一緒に居るの辛い…」 ──言った瞬間、 パシッ、 乾いた音と共に頰に痛みと熱が広がる。 あぁ、平手打ちでもされたのか… 「ね、もう一回言ってよ?」 「……ッッ、…」 ──パシッ、 「俺と別れたいの?」 ──パシッ、 「おい、美紅。 俺と本当に別れたいのかよ?」 低く落とされた声に心臓が掴まれた気がした。
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