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風紀室に入った途端、俺は目の前にあるソファーにダイブした。
「つっかれたあああ」
「おい、パンツ見える」
「え?見たいの?」
「誰がお前の汚いパンツなんて見たいんだ」
「毎日洗ってますけど!?」
ほんとうちの憐斗さんって厳し!!!
スカートはもう懲り懲りなのでズボンに着替えます!
喋り方が違うって?そりゃ変えてるからね~。
あんまり絡まれたくないから(もう手遅れ)基本的にこの学園内の人たちには敬語で話してるよ~。
俺の本当の姿を知っているのは、この憐斗さんと昨年ルームメイトだったやつのみ。
中身が残念でごめんな!!あと顔も!!あれ…全部じゃね??
脳内会議を開いてたら風紀室をノックする音が聞こえた。
「はい、どうぞ」
「失礼致します」
「おはようございます、依澄」
「はい、おはようございます。『姫』」
この子は美槁依澄。
俺の親衛隊隊長をしてくれています。
「はい、これを」
「…今年も貴方のそばに居られること、とても嬉しく思います」
「大袈裟ですよ」
「そんなことありません。私たち親衛隊は貴方をお護りする事が役目。今年度も必ずお護りしてみせます」
「…ありがとうございます、依澄」
「それでは、失礼致します」
…くっそ恥ずかしい!!!
依澄はとても紳士的で彼自身も生徒達から人気が高い。本来なら親衛隊があってもおかしくはないけど、俺の親衛隊隊長を務めてくれているから親衛隊はつくれない。
ちなみに、各親衛隊隊長は襟に親衛隊隊長である証を付けている。
新学期前に回収されて、新学期が来たら配られるシステムになっている。
依澄はそれを取りに来たみたい。
…俺も成長したらあんなイケメンになりたいな。
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