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「平井は委員の後輩だし、優先するのは当たり前だろ?」
「委員だけの関わりじゃない」
「前田もクラスが同じなだけだ」
前田さんの眉がピクリと上がる。そして、私をギロッと睨みつけた。
ヒィッ! コワイ!!
「ふーん、クラスメートより、後輩が大事なんだ?」
前田さんとしては嫌味のつもりで言ったのだろう。しかし、先輩には全く通じていない。
先輩は何をおかしなことを言ってるんだという表情で、前田さんを見た。
「世話になってる方が大事に決まってるだろ? 平井にはいつも助けてもらってる」
いや……助けてもらってるのは私の方だと思うけれど。
でも、先輩にそんな風に思ってもらっているとわかって、ちょっと嬉しい。
「平井」
「は、はいぃっ!」
いきなり呼ばれたので素っ頓狂な声が出てしまい、顔が火照ってくる。は、恥ずかしい……。
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