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「お待たせしました! 帰りましょう!」
私を先に行かせ、先輩が扉を閉めて鍵をかける。そして、二人で職員室に寄って鍵を返却し、校舎を出た。
冬は暗くなるのが本当に早い。さっきまではもう少し明るかったはずなのに、今はすでに真っ暗になっている。マフラーをモコモコに巻いていても夜風が冷たい。
「あっという間に真っ暗ですね」
「時間、いつもより遅いしな。平井、家に連絡した方がいい」
先輩はそう言うけれど、毎週木曜日は図書当番だと家族はすでに知っている。
「図書当番ってわかってますよ?」
「でも、いつもより遅いし念のため」
「ちょっとぐらい大丈夫です」
「ダメだ。ちゃんと連絡しとけ」
……先輩がお父さんのようになっている。
私はクスクスと笑いながら、お母さんにメッセージを入れた。
すると、すぐに返事が返ってきたので、やっぱり心配かけたのかなと思って文面を確認した後、堪らず声に出して笑ってしまった。
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