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「まぁ、藤沢先輩に限ってそんなことないと思うけどさー。でも、修学旅行でくっつくカップルって多いからね」
知ってる。
「藤沢先輩狙ってる女子、わんさかいるからね」
それも知ってる。
「いつもと違う空気、いつもと違う開放感、ついほだされてOKしちゃったりなんかして」
やーめーてーーーーー!!
私はパタリと机に顔を突っ伏した。
「ごめんごめん! 冗談だって! まどか、クリスマスを先輩の家で過ごしたんでしょ? そんなのもう付き合ってるのと同じだよ。いや、家族に気に入られてるとか、もう嫁も同然だよ!」
真由ちゃん、うちのお姉ちゃんと同じこと言ってるし。
顔を伏せたまま小さく唸っていると、真由ちゃんが楽しげにツンツンと頭をつついてくる。ガオーっと襲いかかった方がいいだろうか? いや、ここは図書室だ。静かに、静かに。
顔を上げると、真由ちゃんがやっぱり楽しそうな顔をして笑っていた。
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