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いきなり同級生の女子に過激なイラストを見せてきた男に対する困惑であった。
「ごめん、ごめん。ソフト目なのもあるけども、
わかりやすい様に少し過激なのを見せちゃった。」
恨めし気に有沢を見る海端。
「…それで、その画像が“ユリ”なの?」
「そうだね。正しく百合の定義を決めるとややこしい事になるので、
ここでは、これを百合の一部としておこう。」
海端は頷いた。
「そしてね。その“キテる…”と言った男子生徒。」
「うん。」
「海端さんと海端さんの友達に百合を見出したんだね。」
「ハァ!!??」
海端は驚きのあまり、椅子から立ち上がってしまった。
「落ち着いて。海端さん。言ったでしょ?ソフトなのもあるって。」
海端はストンっと椅子に座り直した。
「有沢君さぁ…、もしかしてポーズ指摘した事への仕返し?」
「そんな事ないよ。僕の説明が下手なだけさ。」
ニコニコと有沢はそう返した。
「…それで、つまり…、どういう事…?百合って?」
「そうだね。これも定義を厳密には決められない概念だけど…、大体はこうなる。」
有沢はカバンからルーズリーフを取り出して、つらつらと書いていった。
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〇百合とは
・女性と女性同士の恋愛を描いたジャンルの事
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