御陵の自白

御陵の運動会：午後の部

　という訳で、運動会が終わり、長男のご褒美も含めて、今戻りました。
　午後の自白です。

　五年生になった長男の参加種目は、リレー、応援合戦、それに集団ダンス。

　10才まで、指示がほとんど通らなかった御陵の長男。
　バトンをちゃんと受け取って、次の走者に渡せるんだろうか……？

　不安な御陵でしたが、先生の監督のお陰もあって、ちゃんとバトンを受け取って落とさずにトラック半周し、次の走者に渡すことができました。
　これだけでも、長男の成長を実感した思いです。

　応援合戦は、チームで集まってトラックの真ん中に整列し、自チームの応援歌と振り付けを競い合うもの。
　これも規定の振り付けどおりにできました。

　が、泣きながら応援席に戻ってきました。
　聞けば、「暑くて嫌だった」とのこと。
　ご存じの方もいらっしゃると思いますが、自閉症の子は環境や温度変化に弱いのです。
　特に長男は熱さに弱くて。
　見た目に特徴のない長男ですので、ヒドイわがままだとしか思われないのが、本人も家族も辛いところですが。
　それでも30分ほど、日陰に座らせて保冷材で背中を冷やし、落ち着かせてから応援席に戻しました。

　最後がアップテンポで現代風のソーラン節。
　五年生と六年生の合同で、交互に踊るので、待ち時間が発生します。
　さらにこの炎天下なので、長男は我慢できないかとも不安になりましたが、爽やかに踊り切って戻ってきました。

　……ああ、本当に成長した、と実感した御陵なのでした。

　その後、余りの暑さのために、閉会式省略で終了。
　もの凄い紫外線量だったらしく、御陵の腕も顔も真っ赤で、唇がヒリヒリする……。

　そうして、帰宅した御陵は、とても頑張った長男と約束の買い物に行きました。
　長男の欲しいものは、プラレールのきかんしゃトーマスの貨車セット。
　ただし、2003年版のTOMY製のヴィンテージで、プレミアがちょっとついていた……。

　古物好きの御陵に似たのか、長男もハードオフやお宝市場の古い物が大好き。
　そういえば、御陵もちょうど十歳ころ、母親とふらりと入った古道具屋で、店のご主人に「手付きが慣れてる」と言われたことが……。
　やはり血は争えないのか。

　というワケで、今年の長男の運動会は、十分すぎる成果と成長を確認し、成功裏に終わりました。

　来年も、無事に終わるといいのですが。