4人が本棚に入れています
本棚に追加
白きセーラー服を着た少女へ襲いかかる 数十の黒髪
蛇のごとく うねうねと動くもの 威嚇するかのように 鎌首をもたげるもの
それが一斉に 矢の如く 少女に延びては 襲ってきました
両手で長い剣を構える少女
おお 剣に先程彼女から発せられた光が。
ジャキーん
バシン
ガキーーん
二度三度四度と
剣を以て 黒髪の攻撃を防いでいるも
彼女 首を捻り「何故だこの神刀 天雷鳴轟之剣で切ることができぬのだ」
訝しげな意識が 隙を生んだか?
数本の黒髪が 彼女の足元へ一気に絡みつき
ひっくり返えされてしまいました
が
その少女 戦い慣れているのか
すぐに跳ね起きて後方へと跳躍
足元の髪をなんとか振り払うことができたが
次は 着地体勢のその場所へと 一斉攻撃開始の黒髪の流れに
なんとか剣で振り払い 何度も精を込めた斬撃で 弾いては近づけないようにするのが精一杯
次第に 自身の霊力が減っては まるで無限地獄のような状況に
彼女 右手だけで刀を支えて
セーラー服の背中の襟の裏に左手を伸ばし 何かを取り出し
一気に走り前方へとその物を 付きだしました
それは古代の呪術などで使われていたのでは?と思われる 背面に六芒星 さらに呪文のような文言が書かれた 鏡でした
「これならどうだぁー? 陽仰之鏡(ようこうのかがみ)ぃ 天照(あまてらす)」
と叫けんだ 彼女の付き出した 鏡から夜中だと言うのに 辺りが真っ昼間かと思うほどの目映さ
朝陽が照らし出されたように うじゃうじゃと迫っていたあの忌まわしい黒髪を照らし出しました
うぎゃー
黒髪が燃え上がり 髪を自身へ戻す 赤い着物の能面女
しかし 慌てた様子も見せず
能面女 燃え上がった髪を 自身の意思で 飛ばすや 数本の黒髪 一瞬にして燃え尽きてしまい 髪の毛の焦げる嫌な匂いが辺りに漂っています
「ほぉまだそんな古くさい鏡を使う物がおったとはなあ 妾の名は 常闇一族 闇姫 お前の名は?」と ハスキーな低い声をあげて問うてきた 闇姫
それに対して 白きセーラー服の女子高生
「私は神務庁警視 天眸 凶子 常闇一族とは まさかあの禍物 闇の眷族?」
「ほぉ 神務庁なんて物があるのか 今夜は帰る 天眸と申す女子よ 次はもっと強い霊力ある武具持参しな じゃなきゃすぐに逝くよ」
最初のコメントを投稿しよう!