5話 園田海未の憂鬱

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5話 園田海未の憂鬱

「………はぁ…………」 「ん?海未ちゃん、どうかした?」 昼休み。真面目に受けようとは思うものの、やはり眠くなってしまう数学が終わり、お弁当を食べに行こうと中庭に足を向けて、1人で教室を出た。………のは、よかった。後ろから追いかけてきた、このアホがいなければ。ポッキーをポリポリ齧りながら、廊下を走って追いかけてきたアホのかは、一緒にご飯食べよ、とぬかした。コンマ0.5秒で、いやです、と答えた私の肩を掴み、普段の太陽みたいで苦手な笑顔とは、まったく比べられないほどの怖すぎる笑顔で言った。 「小学校時代、海未ちゃんって…」「あー!!あー!!!早く、早く行きましょう!!中庭へ!!レッツゴー!です!!!」 右腕で穂乃果の背中を全力でバンバンしながら、スキップしそうな勢いで中庭へ向かった。後ろから先生の声や、穂乃果の文句が聞こえた気がしたが、きっと気のせいだろう。
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