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魔王城の門を、巨大なドラゴンが守っていた。ドラゴンが勇者を見つけて、襲いかかってきた!
ドラゴンは勇者の前に立ちはだかると、翼を広げて大きく息を吸い込んだ。膨らんだ胸が真っ赤に輝くと、ドラゴンが口から炎を吐いた! 命ある紅蓮の炎が、勇者を襲う!
しかし勇者は〝鯖矛〟の一閃で、火炎をなぎ払った! ドラゴンと勇者の間に、食欲をそそる香ばしい匂いが漂った。〝鯖矛〟は〝焼き鯖〟になってしまった!
冷凍睡眠から覚めたサバが、こんがり焼き鯖になってしまった己の姿を見て、叫んだ。
「なんてこった! 俺はしめ鯖になりたかったのに! この世で一番美味いしめ鯖になりたかったのに! ……まぁいいけど」
さばさばしていた。
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