デストロイヤにこんにちは

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デストロイヤにこんにちは

 もう少し早くこいつを殺しておけば。  重い重い自責の念が、痛みの次に私を襲う。 「ああ、君は今日も綺麗だ…この碧色の長い髪を!透き通った青い眼を!…この世に二つとない宝物を、すべて我が物にできる俺はなんて幸せ者なんだ…」などとこいつは嘯く。左手には粘着テープが握られている。薄暗い部屋の、いかにもな蝋燭がゆらゆらと揺れ、向こうの机に乗った注射針が見えた。また今日もだ。 「アイナ、愛しているよ」などと、よくもまあずけずけとわかりきった嘘を付けるものだ。いや、もしかすると本音なのかもしれない。全身の深い傷がまた、きりきりと痛む。私はいつものように、ただ、荒んだ瞳でこいつを睨みつけることしかできずにいた。    恐ろしい後悔の嵐はいつも私に、A(こいつのことだ。便宜上、こう表す)が生まれたその瞬間をフラッシュバックさせる。思い出したくもないのだが、私にとっていわば原罪のようなもので、どうしようもできない。  そう、Aを生み出したのは紛れもなくこの私であった。     
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