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「公式戦では勝ちナシだよ、あはは。……でも、だからこそ…もう負けるわけにはいかないんだ。これ以上……英雄さんの名に泥を塗るわけにはいかないよ。何としても今シーズンはベスト4くらいに入るくらいしなきゃね……それに……」
「……それに?」
「何でもないよ、とにかく頑張ろ」
ニャンちゃんも同じ、飄々としているけど決意を持った顔をする。
「ふん、理由やスポーツの英雄などどうでもいい。大事なのは今の我が王国の栄光を取り戻す事だ」
フゥちゃんはいつもと変わらず、その眼に闘志を宿す。
「「できました」」
ワァァァァァァァッァァァァァァァァァッ!!
「わぁっ…!」
私達の陣地に大きな氷像ができあがった。
大きい……15メートルくらいあるよ!
鎧を身に纏った神々しい綺麗な女性の像!かっこいい!
剣を天に向け、勇ましい表情で剣先を見つめている。
そして足元には……氷の球!これはミュリお姉さんが創り出した氷像の一部の球だけど~…この子も美しいねっ!うふふっ!
この人がこの国の英雄なんだ!
「みゃははは!どうせ壊されるんだからそんな力込めなくてもいいのに~」
ムッ
相手チームの小っちゃい女の子がこっちの像を見て笑う。
ニャンちゃんがそれを聞いて珍しく険しい顔をして言った。
「そっちこそ魔女信仰か何だか知らないけどそんな弱々しそうな氷像で大丈夫?もっと丈夫そうなのに変えた方がいいんじゃないの?」
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