仕事に明け暮れる side 唯奈

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玲司と別れてから3ヶ月が経った6月 競合コンペティションでゼミ仲間で小林建築で設計士をしている田宮くんに会った。 「唯奈、玲司どうしてる?あいつ3月いっぱいで仕事を辞めて、それ以降連絡が取れないんだ。仕事を辞めたのも、津田建設で施工管理をしてる高校時代のダチから聞いた」 田宮から、玲司が仕事を辞めた事を聞き、驚ろき、たぶん、表情が固まってる。 わたしと別れてすぐに、玲司は仕事を辞めていた事を知り、呆然とした。 わたしが挙動不審なのを見て、田宮はわたしと玲司が別れていて、わたしも玲司と連絡を取ってなくて玲司が仕事を辞めた事を知らなかったと、察したと思う。 「3月の終わりに、玲司に友達に戻ろうって言われて別れたんだ。だから、それから玲司と連絡を取ってなくて、玲司が仕事を辞めたの今、知った。玲司、仕事について、きっと色々悩んでたんだね」 玲司は土木関係の仕事をしたいと、大学時代に勉強を頑張ってた。 それなのに、建築関係の営業をしていて、色々思う事があったんだと思う。 わたしと別れる事で仕事にも踏ん切りをつけて、土木関係の仕事に就くために再出発をしてるのかもしれない。 わたしは、そんな気がした…。
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