王子様なら奪ってよ

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王子の後ろ姿を見送っていると、後ろから浦原が体重をかけてきた。 「おはよ」 「ちょっと!重い!」 「お前さ、」 「どした?」 浦原は私の髪に触れた。 「髪の毛綺麗だなって思って」 浦原にそんな行動をされたことがなかったから、妙に意識してしまった。 「馬鹿!カレカノじゃないんだから」 一方、宮上王子は… 壁越しに様子をうかがっていた。 「なんで、僕の時は意識してくれなかったのに…!?」 と言いながら、成海のタオルを握りしめていた。 「いいもん!僕には先輩のタオルがあるから!!」
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