王子様なら奪ってよ

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少し、気になったので、聞いてみた。 「ねえ、なんで王子さ、告白であの返答したの?」 「先輩、まさか…」 ハアハアと少し息を乱し、目をハートにしながら王子が振り返る。 「僕のこと、好きになったんじゃないんですか」 「いや、そうじゃなくて、なんで可愛い子だったのに断ったのってこと。」 「僕、先輩のお姫様なので」 「……あっそ。」 「王子様なら、奪って欲しかったなあ」 「は?」 「だから、あそこで僕のことを引っ張って抱き寄せて、『こいつ、俺のだから』って言って欲しかったの!」 「言わないよ!!」 「ふん!先輩のばーか!」 「きっしょっ」 「嬉しい♡♡♡」 「は?」
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