同じ空の下で

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「梓、大学どこ行くか決めた?」 「え?」  昼休み、友達とお弁当を食べていると唐突に尋ねられ、私は返答に困った。正直に言って、私は進路のことなど何も考えていなかった。ただ漫然と、学校に通って日々を過ごしているだけだった。 「今度進路希望調査あるじゃん。もう高校二年生だから早く決めとかないといけないよね」 「まだ五月なのに早くない?どうしよっかなあ。今度みんなでオープンキャンパス行く?」  もぐもぐと友達の会話を聞きながら、友達は曲がりなりにも考えているんだなあと他人事のように思う。そんなことより、次の日本史の授業のほうが私は気になっていた。あの落書きに返事がきているかどうか、楽しみだった。
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